「行為保証2.0」の運用とは
「行為保証2.0」では、問題真因構造図をもとに設計されたツールや運用ルールを体系化し、しくみ・運用・土壌を向上させる体制・活動を構築することで、継続的に製造・サービスの品質を向上させることが可能になります。既存のしくみ(システム)だけでは、その活動は風化(形骸化)してしまい、運用するだけでは、人材育成をすることまでできません。継続的に結果を出すには、しくみ、運用、土壌の3つをフォローアップするツールと運用、さらに、教育・訓練ができる体制・組織作りが系的に必要になります。「行為保証2.0」は、机上のルールではなく、現場で本当に守らなければならないことだけを明確にし、守らせる管理監督者の問題解決力と管理能力を育成します。そして、組織全体での運用精度の管理と工程内不良の発生件数との相関を見ることで、高い品質での現場管理を可能にします。「行為保証2.0」で運用管理された製造・サービスにおける現場では、ヒューマンエラーやポカミスは存在しません。それは、御社のビジネスにおいて、お客様から絶対の信頼と、世代を超えた成長をもたらします。
「行為保証2.0」のツール紹介
製造技術標準(ver 3.0)
作業手順・作業要領書・マニュアルなどに書かれている出来映え基準や手順ではなく、行為保証という考え方で、製品・サービスの出来映えを左右する人の判断・行動であるプロセスを基準にしたものです。書き方から現場の運用し易さまで、さまざまな現場で運用された内容をフィードバックされて造られた書式で構成されています。製造・サービスの現場におけるベテラン作業者・匠の技術技能(ノウハウ)を見える化した帳票です。
※ 製造技術標準を運用してみたい方へ
お問い合わせ頂いた方へ「書き方サンプル付き製造技術標準フォーマット」を差し上げております。
品質パトロール(ver 2.0)
品質パトロール(整合性パトロール、遵守パトロール)は、基本的に5Sなどの現場パトロールではなく製造技術標準(ver3.0)で見える化されたノウハウが現場で実践されているかを確認するために行います。パトローラーには、出来映え(結果)ではなく、行為保証レベルの仕事の良し悪しを判断できる視点・観点を身に着ける訓練が必要となります。また、これらのパトロールは客観性を保つための運用ルールの構築も必要になります。
改善項目リスト(ver 2.0)
品質パトロール(ver2.0)で指摘された問題点をリスト化し、その問題点に対する対策内容、期日、担当者、責任者を決定する一覧表です。「問題真因構造図」を使った真因特定と対策を立てることで、技術力や熟練度に左右されず、新人管理者でも、正しい対策を立てることが可能です。
実施パトロール・コミットメント(ver 2.0)
改善項目リスト(ver2.0)で対策されたことが、現場で実施されているか確認します。期日までに正しい対策が実施させることで、管理者として自覚と問題解決能力を訓練します。また、コミットメントをすることで、管理能力の育成を行っていきます。それには判断の客観性と運用精度の管理が必要です。
真因究明ストーリー(ver 1.5)
従来の問題解決手法とは違い、行為保証という考え方でアプローチします。 発生させた不具合を「問題真因構造図」に当てはめて、問題・問題点・ヒヤリハット・真因・対策・対策の有効性までを行うことができ、技術力や熟練度に左右されず、新人管理者でも、正しい対策を立てることが可能です。
品質マトリックス表・課題抽出表(ver 2.0)
各工程の製造技術標準(ver2.0)の運用レベルを測定・管理する帳票です。 運用精度を点数化し算出された遵守率は、工程内不良と相関し遵守率管理をすることで、製造品質の管理が可能になります。また、市場クレームのリスクを考慮した工程の頑健性を設計することが可能になります。